ESM アジャイル事業部 開発者ブログ

永和システムマネジメント アジャイル事業部の開発者ブログです。

RubyConf 2018 (Los Angeles, CA) に行きました

RuboCopActive Record Oracle enhanced adapter などの OSS コミッターをやっているコミュニティマネージャの @koic です。

2018年11月13日(火) から 2018年11月15日(木) の間、カルフォルニア州のロサンゼルスで開催された RubyConf 2018 に行きました。

rubyconf.org

渡航までの準備については、個人の日記の方に書いているのでそちらを参照してください。

今回参加した動機は RailsConf 2019 に向けた渡米の経験を積むのと、RubyConf といった古くからの Ruby カンファレンスの雰囲気を知るといったものでした。

カンファレンス

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ここ最近の RubyKaigi への参加のモチベーションと同じくトークもさることながら、GitHub 上での OSS 開発でやりとりしている開発者とのオフ会への参加という側面での参加動機も大きかったのが今回です。

GitHub で何度かやりとりをしていた FactoryBot のコミッターでもある Daniel が自分を探して見つけてくれて、RuboCop 1.0 に向けた Gem の切り出しでの GitHub での活動について話したり、Rails issue team の Vipul を紹介してくれたり (Vipul は「前に Asakusa.rb に行ったよ」と話していました) して、一緒に @tagomoris@joker1007 の発表を聞いたりしていました。

また、タイムリーに RuboCop に提案の来ていた新 Cop について、rescue => e の変数名をデフォルトで exception に統一するというのに違和感があったため RubyConf に来ていた Ruby コミッターに意見を聞いたりで rescue => e にすべき論拠を集めたりした成果が以下です。

github.com

トークとしては、RubyKaigi のように tech talk を集めたものではなく、soft talk が広く採択されていたり、ランチ後に Eileen など著名 OSS 開発者などを壇上にあげて「Ruby を動物に例えたら?」みたいなゆるふわなクイズタイム (ここでそれ Python やろという "Snake" と回答を述べた Eileen すごい) を設けたりといった感じで、RubyConf は RubyConf というカラーがあるのだと空気を感じながら見ていました。

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あと2日目の Lightning Talks に申し込んではいたのですが、時間が来て17人目くらいで打ち切られて順番がまわってこなかったため、どこかの機会に使おうと思います。また英語でのプレゼンはしたことがないので、作ったスライドに対してホテルの部屋に戻って事前にスクリプトを書いて声に出して練習するとか、普段まったくしないことをしていました。

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生活面

パスポート、スマホ、クレジットカードの三つの携帯は必須。日本と違って印象的な点は、基本的にクレジットカードでの支払いとなり、タクシーや一部店舗では現金を取り扱っていなかったり、チップ文化で食事には 15% から 20% を上乗せとなります。何人かで食事をする場合は各人のカードを出して split してもらっていました。その後に各人のチップを上乗せした額を記載して支払い完了です。物価が高いと聞いていた US では肌感覚で日本の 1.4 倍以上は食費がかかった気がするので、今月のカードが怖いですね (ただしクラフトビールは質を考えると日本より安かったように思えます) 。

基本的に車移動となるため Lyft などのサービスを使います。Lyft については、あまり人が多くないところでお互いを探しやすい目的地への経路上で接触を計ると良いです。Uber は使わなかったのでわからないですが、Lyft はチップもカード払いできるので便利です。

カンファレンス会場となるホテルに宿泊していたので、たまたま向かいの部屋だった @amatsuda と部屋飲みしつつ Ruby 2.6 に向けて開いている PR への実装でのプライベートかつワークアラウンドのメソッド名の相談をしたりして過ごしていました。

github.com

謝辞

とりわけ渡航費、宿泊費、参加費、ほか諸経費を支えてくれた勤務先の永和システムマネジメント。渡航前にアドバイスをもらった @yahonda@masa_iwasaki 。行き帰りの飛行機を合わせてとって勤務先のルームシェアスポンサーに応募してくれた @284km (こういったスポンサーだったことに LAX✈️NRT の飛行機で決めました) 。渡航中に美味しいお店などを探してくれた @tagomoris@joker1007。折に触れて気にかけてくれたフェローの @kakutani に感謝します。

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Rails / OSS パッチ会 2018年11月のお知らせ

コミュニティマネージャの koic です。

Rails / OSS パッチ会を2018年11月22日(木)に開催します。

この会をひとことでいうと、日頃のお仕事で使っている Rails をはじめとする OSS への upstream にパッチを送る会です。

会には RubyRails のコミッターである顧問の a_matsuda もいますので、例えば Rails に送るパッチのネタがあるけれど、パッチを送るに適しているかの判断やパッチを送る流れが悩ましいときなど a_matsuda に相談して足がかりにするなどできます。

前回の活動が関わる成果は以下でした。

amatsuda, hshimoyama, y-yagi: html5_validators

github.com

kamipo: Rails

github.com

koic: RuboCop Rails

github.com

ota42y, yhirano55: Committee

https://github.com/interagent/committee/pull/143github.com github.com

unasuke: rurema

github.com github.com github.com

yhirano55: Webpacker

https://github.com/rails/webpacker/pull/1777github.com

開催時間は 17:00-19:00 となりますがご都合のあう方はぜひご参加下さい。特に募集ページなど設けませんので、興味のある方は永和システムマネジメントの神田オフィスまでお越し下さい。

agile.esm.co.jp

Rails 6 に向けたディスカッションや、終わった後は有志で懇親会などあるかもしれません。

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アジャイル事業部でオリジナルのプランニングポーカーデッキを作りました

イベントで配布するノベルティとして、オリジナルのプランニングポーカーデッキを作成しました。 RubyKaigi 2018のスポンサーブースで配布したので、すでに持っている方もいるかもしれません。 11/1, 2 に開催されるRubyWorld Conference 2018のスポンサーブースでもお配りいたします。 参加される方はぜひお立ちよりください。

今回は私たちが作成したプランニングポーカーデッキについて紹介します。

プランニングポーカーとは

プランニングポーカーはチームでユーザーストーリーなどを見積りを行うための方法です。 プランニングポーカーを使いチームで見積ることにより、チームメンバーでストーリーに対して議論することにより、 各メンバー間でどこまで何を行うストーリーなのか、やるべき事や落とし穴がないかなどの認識を合わせることを目的としています。

作成したプランニングポーカーデッキ

パッケージの表面は弊社のロゴ(?)になっていて、裏面はカードの内容とプランニングポーカーのやり方が書いてあります。 中のカードは0から8までのフィボナッチ数のカードと「?」、「空白」のカードの8枚6セットが入っています。 数字は見積りの値を出すときに、「?」は見積り時に分からないときに、空白はチームで決めたカードにない数字を入れて使うための予備カードです。

上記を1セットとして、チームメンバー1人に1セット配って使います。 今回作ったデッキは6人に配ることができます。

なぜ8ptまでなのか

よくあるプランニングポーカーデッキには1/2、13、20、100、∞といったカードが入っていたりします。そのためか、1デッキ4セットしかありませんでした。*1 私たちが見積る際は3から6人のチームという構成が多いため、1デッキだと足りないというケースがありました。 また、13以上はストーリーの単位が間違っていて分割できるか、着手できるほどメンバーが理解できていない状態であることが多いため、 ストーリーを考え直す必要があると考えています。 そのため、13以上の数字を使うことがないため、セット数を増やすようにしました。 そうは言ってもチームによっては1/2や13が使いたいということもあるかもしれないと思い、空白のカードを予備として追加しています。

プランニングポーカーのやり方

裏面に書いてある通りなのですが、大事なのは チーム全員で見積るということと、ポイントを出したときになぜそのポイントにしたかということが各々話ができるということです。 ポイントの理由は、「以前のxxと同様で、yyするからxxと同じ3ポイント」や「xxと同様なんだけど、yyはxxよりパターンが多いので、8ポイント」といった会話ができるとよいと思っています。 このような会話により、他のチームメンバーが見落していたことなど認識のずれを見積り段階で擦り合わせることできます。

まとめ

私たちが行うプランニングポーカーに合わせて使いやすいように0から8までの6セット入ったオリジナルのデッキを作成しました。 RubyWorld Conference 2018のスポンサーブースに来ていただければ、手に入れることができるので、 ぜひ皆さんも手にとって、チームでの見積り時に役立ててください。


永和システムマネジメント アジャイル事業部では、アジャイルな見積りと計画づくりを一緒にしていくメンバーを募集しています。

www.wantedly.com

*1:パッケージの大きさが決まっているため、パッケージに入れられるカードの枚数はおおよそ53枚までしか入れられない

Rails / OSS パッチ会 2018年10月のお知らせ

Rails / OSS パッチ会を2018年10月26日(金)に開催します。

この会をひとことでいうと、日頃のお仕事で使っている Rails をはじめとする OSS への upstream にパッチを送る会です。

会には RubyRails のコミッターである顧問の a_matsuda もいますので、例えば Rails に送るパッチのネタがあるけれど、パッチを送るに適しているかの判断やパッチを送る流れが悩ましいときなど a_matsuda に相談して足がかりにするなどできます。

前回の活動成果は以下でした。

koic: RuboCop

github.com

mtsmfm: Rails

github.com

sue445: Fog::Aws

github.com

詳しくは sue445 さんのエントリをご覧ください。

sue445.hatenablog.com

unasuke: Rabbit

github.com

wilf443: Bundler

github.com

y-yagi: Travis CI

github.com

yahonda: Rails

github.com

yensaki: RuboCop

github.com

開催時間は 17:00-19:00 となりますがご都合のあう方はぜひご参加下さい。特に募集ページなど設けませんので、興味のある方は永和システムマネジメントの神田オフィスまでお越し下さい。

agile.esm.co.jp

終わった後は有志で懇親会などあるかもしれません。

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Rails / OSS パッチ会 2018年9月のお知らせ

Rails / OSS パッチ会を2018年9月12日(水)に開催します。

この会をひとことでいうと、日頃のお仕事で使っている Rails をはじめとする OSS への upstream にパッチを送る会です。

会には RubyRails のコミッターである顧問の a_matsuda もいますので、例えば Rails に送るパッチのネタがあるけれど、パッチを送るに適しているかの判断やパッチを送る流れが悩ましいときなど a_matsuda に相談して足がかりにするなどできます。

開催時間は 17:00-19:00 となりますがご都合のあう方はぜひご参加下さい。特に募集ページなど設けませんので、興味のある方は永和システムマネジメントの神田オフィスまでお越し下さい。

agile.esm.co.jp

終わった後は有志で懇親会などあるかもしれません。

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学生向け RubyKaigi 2018 招待ツアーを行いました

終了して 2 ヶ月たってしまいましたが、5/31 - 6/2 に開催された、RubyKaigi 2018 に 3 名の学生を招待しました。

https://esminc.doorkeeper.jp/events/73118

招待の内容としては、以下の費用を補助するというものでした。

  • RubyKaigi 本編の参加チケット
  • RubyKaigi 公式パーティーの参加チケット
  • RubyKaigi 会場までの往復の交通費
  • RubyKaigi の開催期間の宿泊代(前泊、後泊を含む)

今回の企画には、14 名の応募があり、そこから抽選で 3 名の学生を採用としました。

応募の際に RubyKaigi に参加したいと思ったきっかけや動機を書いていただきました。 私は抽選をした後に読んだのですが、みなさんとてもモチベーションが高く、抽選前に読んでいたら全員に補助を出したいと思ってしまうぐらいの内容でした。

今回は、2 名の方から参加レポートをいただくことができました。 レポートのフォーマットや提出方法は、特に決めず個人のブログでも OK ということにしておりました。 そのため、一人は個人ブログに、もう一人は別途テキストでいただきました。

まず、ブログに書いてくれた方の記事は以下で読めます。

Ruby歴1年の文系大学生がRubyKaigi2回目に行って感じたこと

つぎに、テキストで書いてくれた方の内容を転載します。

【RubyKaigi2018に参加して】
今回、5/31~6/2に仙台で開催されたRubyKaigiに参加してきました。
関西在住の私が参加するには、金銭的な面で厳しいものがあったのですが
永和システムマネジメントさんの学生招待プログラムを利用させていただくことで、
今回初めてRubyKaigiに参加することができました。


【初心者の私が、なぜRubyKaigiに参加しようと思ったのか】
私は大学で生物を専攻しており、プログラミングとは関わりのない生活を送っていました。
そんな中、子供が好き、教えるのが好きという理由から
小学生のためのプログラミングスクールでアルバイトをはじめました。
これが私の人生の分岐点となり、
プログラミングに興味を持った私は、
来年からはwebエンジニアとして働くことが決まりました。

それにあたりRubyをの勉強を始めたのですが、
偶然にも、この学生招待企画を見つけました。
実際にRubyを書いて活躍されている方と関わることで、
多くの刺激を受けることができるのではないかと思い、参加を決めました。


【RubyKaigiは想像通り、難しかった】
今回、私は2日間しか参加できなかったのですが、様々な方の発表を聞いてきました。
一言でいうと、とても難しかったです。

Rubyを勉強し始めたばかりの私には分からない言葉も多く、理解できたものもわずかでした。
自分の開発に取り入れるなんて、今の私には到底無理です。
しかしこれらの発表から、
私は「Rubyの奥深さ、秘めた可能性」を感じました。
何が?どこが?と詳しくは言えませんが
とにかく、
「Rubyってなんかすごい!!!!」
と感じました。

(ちゃんと具体的に話せるように、勉強しないといけないなとつくづく思います。)


【Rubyのコミュニティ】
また今回、いかにRubyが人気な言語であるかを感じました。
RubyKaigiのために、日本中、世界中からわざわざ足を運んでいる方が大勢いるということ。
そして2006年から毎年開催しているという背景には、
たくさんのRubyを愛する方々の努力や思いがあるのだろうなと感じました。

今回RubyKaigiであった方とお話をさせていただいていると、
RubyKaigi後のドリンクアップが楽しいんだよ!とか、2次会にいかないともったいない!
という声を聞かせていただきました。

Rubyを学んでいくと、ただコードが書けるようになるだけではなく、
たくさんのRubyistさんがいる大きなコミュニティに参加する
ということなんだなと思いました。
とはいっても、
初心者でRubyの知識乏しい私が、一人で乗り込むには少し敷居が高かったです。
学生1人で、誰にどう話しかければいいのだろう。。
と不安に思うのと同時に
Rubyをもっと勉強してこのコミュニティに参加してみたい!!!
Rubyの良さをもっと知りたい!!!
と強く思いました。

そして、英語もっと学ぼう、、と思いました。
ぜひ自分のコミュニティも海外まで広げたいですね!


【実は、心残りがあります。】
RubyKaigiでの心残りはドリンクアップに参加できなかったことです。
今回、Rubyのコミュニティを拡大したい!という意気込みだったのですが
先ほども述べた通り、実際にお話をするとなると
話について行けなかったらどうしよう、とか
場違いだ、と思われてしまうのではと疑心暗鬼になってしまい、
一歩を踏み出すことができませんでした。

わざわざ仙台まで来たのに、と大きな心残りとなってしまいました。


【最後に】
RubyKaigi、不安がたくさんありました。心残りもあります。
しかし、とてもわくわくすることができた2日間でした!
これからRubyの世界に足を踏み入れて、
自分がどんな風に成長していくのか、どこまで成長できるのか
将来が楽しみになりました!

また、Rubyをもっと学びたい!極めたい!と改めて強く感じました。
もっと技術力をつけて、次は1人のエンジニアとして堂々と参加したいですね!
その時には、今とは大きく異なった感じ方ができるのでは、いや絶対そうだろうなと思っています!
Rubykaigi、必ずリベンジしたいと思います!!
その際には、学生をRubyistを繋ぐ存在でありたいですね。

社会人になってからではなく、学生の間にこのような貴重な体験ができるのは
本当に恵まれているなと思いました。
RubyKaigiに参加できて、本当に良かったです!
永和システムマネジメントさんに感謝しております。


長くなりましたが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

最後になりますが、今回開催しての感想です。 正直、無事この企画を行えて良かったと思います。企画ができてから、RubyKaigi までの時間が短く、勢いでやったところがあるため、無事終わるかが不安でした。 反省点としては、初めてなこともあり、学生さんに対して金銭面以外のサポートに気を遣えなかったという点です。次回以降行うことがあれば、その点を意識していければなと考えています。

今回は、いろんな方の手助けによって、実施できました。本当にご協力ありがとうございました。 これからも、次の Rubyist たちの支援になるようなことを行っていきたいと考えています。

Rails / OSS パッチ会 2018年8月のお知らせ

Rails / OSS パッチ会を2018年8月10日(金)に開催します。

この会をひとことでいうと、日頃のお仕事で使っている Rails をはじめとする OSS への upstream にパッチを送る会です。

会には RubyRails のコミッターである顧問の a_matsuda もいますので、例えば Rails に送るパッチのネタがあるけれど、パッチを送るに適しているかの判断やパッチを送る流れが悩ましいときなど a_matsuda に相談して足がかりにするなどできます。

開催時間は 17:00-19:00 となりますがご都合のあう方はぜひご参加下さい。特に募集ページなど設けませんので、興味のある方は永和システムマネジメントの神田オフィスまでお越し下さい。

agile.esm.co.jp

終わった後は有志で懇親会などあるかもしれません。

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