ESM アジャイル事業部 開発者ブログ

永和システムマネジメント アジャイル事業部の開発者ブログです。

XP祭り2020に参加して野良LTしてきました

こんにちは。@junk0612 です。

シルバーウィークの初日9/19(土)に、XP祭り 2020 が開催されました。 それに参加してきましたので、感想などを書いていこうと思います。

野良LT

XP祭りには 野良LT という企画があります。 お昼の時間を利用して、飛び入りでLTしたり、午後のタイムテーブルの内容を眺めたり、勉強会の告知をしたりします。 もちろんお昼なので参加は任意だし、途中参加・途中抜けOKというゆるいけれどXP祭りらしい楽しい時間です。

実は、僕はもともとタイムテーブルの終わりの方にある LT の時間に参加登録をしていたのですが、登録者多数で抽選となり、残念ながら落選してしまっていました。 野良 LT の存在をすっかり忘れていて「発表したい内容だったけどしょうがないな、まあ気楽に楽しもう」なんて思いながらのんきに朝から参加したのですが、 開会の「まんざい」で野良 LT の話が出てハッとなり、午前の基調講演を聞きながら急いで間にあわせの資料を作って発表してきました。 発表資料はこちらです。

内容を一言で表すと「アジャイルって考え方とか取り組む姿勢が一番大事だよね」という感じです。 アジャイル開発は、世間にはよく「開発手法」という側面で紹介されることが多いですが、『達人プログラマー』 (「常に心に聖堂を思い描く」) や、『アジャイルサムライ』 (「信頼貯金を増やす」) 、『エクストリーム・プログラミング』 (「XPとはソーシャルチェンジだ」) などに書かれている通り、今直面している問題だけでなく、最終的な目標や周囲の状況を正しく捉え、そのなかでよりよい解決方法を探していく心構えこそがアジャイルの本質なんだろうな、ということを最近よく考えていたので、それを素直にそのまま書いています。

書いている途中で「そもそも『アジャイルソフトウェア開発宣言』だって価値の話をしていたじゃないか。もしかしてすごく今更なことを言っているのでは……?」という疑念が浮かびましたが、それはそれ。 今後も変わっていくであろう自分の中の考えをスナップショットとして残しておくことを優先しました。 準備もそれほどしていない中で拙い発表でしたが、温かい反応をいただけてよかったです。「ぜひこれを読んでほしいなー」というリンクもコメントでいただいて、発表したかいがあったなと思いました。

面白かった発表

意外に野良 LT の話が長くなってしまったのですが、参加した中で面白かった発表を手短に2つほどご紹介しようと思います。

エンジニアの創造力を解き放て! XPと歩んだ17年・技術・現場・仲間

基調講演です。大企業の中で17年もの間アジャイル開発の普及に挑んできた発表者の神部さんの経験や工夫の詰まった興味深い発表でした。 大企業ならではのとんでもない状況や事態がたくさんあり、信じられなかったと同時に、聴衆のみなさんが笑っているのを見てきっと似たような経験があるのだろうと思いました。 アジャイル開発が「ふつう」になるにはまだまだ頑張らないといけないんだなあ、と (LT の資料作成で慌てつつ) 身の引き締まる思いで聞いていました。 発表資料はこちらに公開されています。

近代史とアジャイル

われらが @fkino の発表です。 「近代 (資料内では1776年からにスポットライトを当てています) における産業の歴史の中で、アジャイルソフトウェア開発はどのような立ち位置にいるのか?」という、面白い視点での発表でした。 アメリカ独立時に制定された合衆国憲法の中にすでにアジャイルマニフェストの精神が見出されるところや、近代合理主義と脱近代合理主義の思想に触れ、ドラッカーの言葉を引用しながら「それには現代ではアジャイルという名前がついている」というところなど、詳しくない分野が多いながら聞いていて面白かったです。 発表資料はこちらに公開されています。

全体を通して

COVID-19 の影響で、様々なカンファレンスがそれぞれの形で実施されていますが、XP祭りはオンライン開催となって自宅からゆったり参加できてよかったです。 また以前のように対面で恐れることなく会話ができるようになることを祈りつつ、これからも頑張っていくぞ、と気持ちを新たにしたイベントでした。