ESM アジャイル事業部 開発者ブログ

永和システムマネジメント アジャイル事業部の開発者ブログです。

AgileJapan2017とワークショップに参加して、モダンアジャイルについて考えてきました

こんにちは、平田です。 少し前の話になりますが、AgileJapan2017と、翌日に開催されたモダンアジャイルワークショップに参加してきました。

www.agilejapan.org

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モダンアジャイルについて

アジャイルソフトウェア開発宣言が出されてから15年以上が経ち、その現代的な解釈を「モダンアジャイル」として Joshua Kerievsky さんがまとめました。 モダンアジャイルの4つの原則は以下の通りです。

  • Make people awesome(人々を最高に輝かせる)
  • Make safety a prerequisite(安全を必須条件にする)
  • Experiment and learn rapidly(高速に実験&学習する)
  • Deliver value continuously(継続的に価値を届ける)

それぞれの内容については、いろいろなブログ記事も出ているので、ググっていただくとして、私からは基調講演とワークショップの2日間で感じたことをいくつか紹介します。

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安全

4つの原則のうちのひとつに含まれる「安全」については、基調講演の中でもかなり多くの時間を割いていました。安全は優先順位が一番高いというわけではなく、必須の前提条件であるという考え方です。Googleでの心理的安全の重要さが分かった調査結果は有名ですが、他にもメンバーが様々な挑戦をするために安全なミーティングをやるための5箇条など様々なエピソードが紹介されました。

面白かったのは、Slackが非アクティブなユーザーがいることを伝えてきて、そのユーザーの分の料金を返金してくれたというエピソードでした。Slackというサービスは顧客の予算を守ってくれるという安心感をくれたという話で、開発メンバーにかぎらず、関わるすべての人の安全のために行動するということの重要性が伝わりました。

アウトプットではなくアウトカム(成果)に着目する

良いソフトウェアを作ろう、動作するソフトウェアを作ろうと考えるのではなく、それらが生み出す「成果」に着目しようということです。 ワークショップの中で「継続的に価値を届ける」ことをチームで改善していくために、計測すべき指標を考えようというものがありました。私たちのチームでは、「継続的にチームがソフトウェアをリリースすることが重要である」と考え、たとえば日単位での本番リリース数などを数えようとしていたのですが、Joshuaさんから「それは成果なのか?」という問いかけがありました。

「包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを」というアジャイルマニフェストの先にある、「ソフトウェアがもたらす成果」に着目することの重要性に気づくことができました。

「要求」を「実験」として捉える

アジャイルマニフェストの「変化に対応する」というのは受動的である。高速に実験し、高速に学習するために、顧客からの要求さえも実験であると捉え、早く失敗していこうという話がありました。

まとめ

今回の基調講演や、Agile2016での基調講演(リンク)では、モダンアジャイルの4つの原則について、考えられた背景等をエピソードを交えて紹介されていました。実際のプロセスについては、チームで考えていくべきという考え方であると理解しましたが、ワークショップの中で紹介されたプロセスでは、クリックテストやセットベース設計など、UXやリーン、DevOpsなどの文脈で語られることの多いプラクティスが紹介されていました。モダンアジャイルの原則は、これらの考え方やプラクティスを束ねる概念として利用してみるのもの面白いと感じました。

最後に

さて、今回のAgileJapan2017には、2016年に引き続いて、永和システムマネジメントはサテライトスポンサーとして協力をしています。 聞きなれないスポンサーですが、これは全国で開催されるAgileJapanの地方サテライトに、永和のメンバーが講演や運営のサポートとして参加するというスポンサーです。

身近でアジャイルの話が聞ける、議論できるチャンスですので、ぜひお近くの方は参加いただければと思います。弊社のメンバーも各地のサテライトに参加します!

私も直近では、栃木サテライトにお邪魔する予定です。皆様とお会いできるのを楽しみにしています!

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